booses
2013 7.21
福島の子供たちを三重へプロジェクト
真宗大谷派の住職の方たちの主催する、福島の子供たちの夏の保養プロジェクト。
三重県伊勢市、常照寺の住職米澤氏から依頼を受け制作しました。
東本願寺でも手売りで販売され、参拝の方や檀家さん等数多くの方がご購入下さったとの
報告を受け、まずは一安心。
震災、原発事故から2年たちます。
みんながそれぞれの理由で疲弊し、口をつぐんでいきました。
原発、放射能、政治観などをめぐって、日常的に軋轢が起こったことは想像に難くなく、
家庭内で、親戚同士で、友人同士で口論になったりした方も多かったのではないでしょうか。私は、そうでした。
糸電話は一人が一人分の声しか聞けませんが、小さな声が空気を震わせ、こもったような、
やさしい波動のような声を届けます。
耳をふさいだままの人が多くなれば、声を聞く人の負担が大きくなってしまうかもしれません。そうすれば、今各地で行われているプロジェクトは、長く続かなくなってしまう。
ひとりがひとりを思うような気持ちで満ちていく世界を。小さな声を聞く勇気を。
デザインにはそういう気持ちを込めました。
後になって住職から「私は、聞く」という詩がこのプロジェクトのテーマになっていると聞き、
その偶然に少し驚いて、でも、当たり前のことのような気もして。
福島の友人からたまにメールが来ます。
家庭内で保養に出かけることを止められたこと、
親戚に地元の野菜を食べないことを責められていること
一人の声は小さくてもこんなにも必死で赤裸々で。
「聞く」というのは、私にとって、きれいごとでは、ないのです。
保養に来られるみなさんに8月に会えるのを楽しみに!
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