ハハノワ

2013427

日記の更新ごぶさたです。

多気町、伊賀、松阪、いなべ、つまり三重県下の市町村をかけずりまわっていた。

瓦礫の広域処理に手をあげた市町村である。

400億もの復興予算がこの瓦礫広域処理の宣伝費に使われた。

間違いだらけの情報を惜しげもなく刷りあげた立派なパンフレット。

それに抵抗するうちらの1色刷りのわら半紙。

頭を下げてあちこちで受け取ってもらい、新聞屋に頼みこんで折り込んでもらう。

泣きたいような毎日が続いた。説明会には公安が来ていて、参加者の顔を撮影していく。

伊勢にはハハノワという4人のグループがある。うちはハハではないので名前を連ねること

は遠慮しているがマネージャーとして在籍している。説明会に行き、行政に公開質問をし、

情報公開を要請し、全員1歳のこどもを抱きながら、ずっと一緒にいた。感謝しかない。

ただ未来を見た。冷たく笑いあしらわれて落ち込んで、それでもハハノワといれば大丈夫

だった。

当時さんまのからくりTVで人気があった武田邦彦さんの講演会を5人でやった。

協賛してくださる企業まわりの毎日、眠れない毎日、繰り返されるミーティング。その間に

も迫ってくる瓦礫焼却までの秒読み。

子供をしょって企業に頭を下げにいくみんなを心から尊敬した。

このいなかにもかかわらず伊勢に1000人、いなべでの講演もあわせ1500人近い来場者と

なった。仲間は40人近くが託児などのボランティアに来てくれた。

のちに取材に来てくれた雑誌社の方は「一体どうやったら1000人を集められるんですか?」

と質問してくださったが、友人たちのおかげだとしかいえない。ありがとう。

私にとってはほとんどの人が新しく友人になった人だった。以前の友人たちと、私がこうい

う活動をしていることでかみ合わなくなってしまった時期でもある。アートで止めろなんて

いう言葉ももらった。間に合わないんだよ今回は、もう。と答えた。


忘れられない夏、ハハノワ結成からそろそろ1年だ。

7月14日にまたハハノワとともにイベントをする。

毎日を耕すんだ。バカにされてもいいから未来をみるんだ。いい景色を、創りだしていくこ

とに決めたんだ。笑わば笑えだ、なんて強がりながらのぽちんと涙。さびしいな。今日もい

い天気です。

Maki Kawano

illustration / drawing Ise Mie Japan

0コメント

  • 1000 / 1000